『CODELLANNI』プロジェクトepisode1「きっかけは、「豚ジスカン」!?」

ソルガム栽培のきっかけは、「豚ジスカン」!

2011年、東日本大震災発生当時、筆者(池田)は、北海道の留萌商店街へ何度か商店街活性化アドバイザーとして派遣されていたのですが、留萌観光協会(堀井様)から、商店街繋がりのあった被災地南三陸町への復興支援の依頼があり、留萌名物「豚ジスカン」(ジンギスカン用味付け豚肉)を、当時復興市で販売できる物を探していた居酒屋たけやの阿部さんに紹介しました! 実は、筆者はこのときまだ南三陸でソルガムを栽培しようとは思っていなかったのですが、後に、たけやの阿部さんにソルガムの栽培地を紹介してもらうことになります。

2012年南三陸でソルガム栽培開始、スタートは「がれき」撤去から

何度か、復興市で南三陸を訪れ、茫漠と広がる殺伐とした被災風景を見るうちに、こんな中に「突如,緑の森が現れたらどうだろう・・・少しは、何かが変わるかも?」と言う思いがわき起こりました。そこで、半ばダメもとで、たけやの阿部さんに使える土地はないですかと尋ねたところ、「いぃだっぺ」と、なんと農地を借りられることになりました。

ですが、ほとんど被災後手つかずでしたので、境界がわからず、どこまで借りて使えるか実はわかりません。そこで、急いで境界測量を実施しました。播種時期が迫っていて時間がありません。とにかく、何とか境界をほぼ確定し、ボランティアの皆さんと「がれき石ころ撤去大作戦」が展開されました。津波被災地は、表面上は穏やかな荒れ地ですが、実は様々ながれきなどが埋まっています。とりわけ難敵は、近くの旧JR志津川駅から流されてきた枕木(コンクリート製)と砂利でした。

通常,6月上旬頃までには播種を行いますが,がれき撤去に思いの外時間がかかり,播種は7月になりました。幸いなことにまずまず発芽して,8月おわりごろまでには人間の背丈ぐらいまでに育ちました。

育ったソルガムは手作業で刈取,破砕して,再開したばかりのかまぼこ工場にある真空パックマシンを使い,牛用サイレージ粗飼料の製造までこぎ着けました。

南三陸でのソルガム栽培は,このような形でスタートしました。

そして、このソルガム栽培は、『ソルガムを用いた被災地における農業再生プロジェクト』として、2013年度グッドデザイン賞を受賞(受賞番号13G110981)しました。https://www.g-mark.org/award/describe/40434?token=oF7z5wb2ct

本格的な栽培へ向けて南三陸町入谷大船沢へ

がれき撤去作戦を行った畑は,その後震災復興農地区画整理(水田利用)の対象となり移転を余儀なくされました。そのため2013年からは,南三陸町入谷大船沢へ栽培地を移転。約1ヘクタールの津波被災地で、ソルガムの商業栽培へ向けた挑戦がはじまりました。

(播種後の畑の状況です。これは、2015年6月播種時)

(播種後約2ヶ月の畑です。)

2013年の移転以来,この地でソルガム栽培を続けています。このソルガムは、収穫後の土中残留根を鋤込むことにより、土壌改良効果が期待できますが、その効果も積み重なり,今年はこれまでで最も多い収量を記録いたしました。

(2019年9月播種後約4ヶ月の畑です。今年は今までで一番美しいです。)

(2019年の収穫風景です。)

やっと皆様にお届けできます!

実は、ソルガムのシロップを利用した蒸留酒は、2016年に最初にシロップを試験的に搾汁してから、4年目にしてようやく実現しました。日本ではまだ、ほとんどソルガムシロップはマイナーですが、いよいよソルガムシロップの蒸留酒「ソルガムスピリッツ」『CODELLANNI』を、たぶん日本で初めて、南三陸から皆様にリターンとしてお届けできるようになりました。多くの皆様にご賞味頂けましたら幸いです。

この新しいお酒が,南三陸を始め,日本各地での被災地復興,農業再生へ向けた新しい可能性へ一歩踏み出すきっかけになれば,幸いです。

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